つくばみらい市富士見ヶ丘在住
取手市出身の40歳
地元の企業に勤めており、自宅から車で毎日通勤している。
2019年夏にみらい平に移住する。
2歳半の娘と生後半年の息子と4人家族。
物件選びのポイントは都心に通う事が可能であり、且つ住環境が整っている事。
みらい平に決めた理由は将来性。あと田舎の匂いが残っている事。
お話を聞いた人
みらい平を知るプロ
つくば・土浦を中心に茨城県南・県央で11店舗展開している地域密着型の不動産会社、一誠商事みらい平支店に勤務。
秋葉原駅まで40分 都心からのほどよい距離と静かな住環境
みらい平はつくばエクスプレス(TX)沿線の街として、どんな特徴がありますか?
茨城県内でもっとも都心に近い守谷駅のひと駅隣がみらい平駅です。快速列車は停まりませんがその分物件価格が手頃で、秋葉原駅まで最短40分と通勤通学などの利便性の高さと豊かな自然環境が人気のエリアです。
「みどりの駅」「万博記念公園駅」など、快速の停まらない駅はみらい平以外にもありますが、みらい平は発展が早かったので、駅前に住宅やショッピングセンターがすでに充実しているのもポイントですね。
一方で守谷やつくばと比較すると車道も空いていて街も落ち着いているので、 都心からのほどよい距離と静かな住環境を求める人にはぴったりです。街並みも新しく、整然としていて綺麗です。
みらい平が開発されたのはいつ頃ですか?
つくばエクスプレス(TX)が開通した2005年頃からです。それ以前は今以上に田んぼや緑が広がっていましたが、発展が進んで出店する企業もずいぶん増えました。
みらい平駅周辺にお住まいの方や転入を希望されているのはどんな人が多いでしょうか?
やはり、コロナでリモートワーク中心の生活になり、都内に毎日通勤する必要が無くなった人が多い印象です。
つくばや守谷も検討したけれど、どうせ都心を離れるなら、より落ち着いていて快適に暮らしたいと考える人がみらい平を選んでいます。物件価格や賃貸マンションの家賃もつくばや守谷よりも安いですしね。
みらい平駅のあるつくばみらい市は人口も増えているそうですね。
つくばエクスプレス(TX)の 開通以降増え続けていて、2005年に4万人程度だったのが現在は5万人程度とちょうど1万人増えました。
人口がこれだけ増えても、土地面積が50坪以上無いと家を建てられないという決まりがあるので、一軒一軒の敷地が広く、街並みが全体的にゆったりとしています。
車道も基本的に6m道路と広いのもみらい平がゆったりした印象を受ける理由のひとつです。
みらい平の車道の多くがゆとりがある6m道路。
住宅街のすぐそばには田んぼがあったりと、自然も豊かなエリア
近隣と比べても割安な物件価格が魅力 同じ価格でも広くてゆったり
みらい平の戸建てやマンションの相場はどれくらいでしょうか。
都心でマンションを買うと8,000万円はかかるかと思いますが、みらい平なら駅前の新築戸建て物件でも6,000万円あれば買うことができます。
駅まで徒歩5分程度、都内まで電車で1時間程度で行けることを考えると部屋も広いうえに庭付き新築一戸建てに住めるのはいいですよね。駅から離れると5,000万円前後で手に入れられるところもあります。
ハウスメーカーが建てたものだと築10年くらいの中古住宅で3,500万円前後ぐらいでしょうか。
※ただ、ここ最近は中古物件もかなり早く売れてしまいますし、区画整理地内の売地も少なくなってきています。コロナ後の需要の高まりもあって値段も上がってきていて、みらい平の“穴場感”は徐々に無くなってきている状況です。
マンション価格も上がっていて、たとえば駅前のマンション「センチュリーつくばみらい平」だと13年くらい前に2,000万円だった物件が今では2,400万円くらいになっています。
駅前のマンション「センチュリーつくばみらい平」
賃貸物件の相場はいかがでしょうか。
つくばエクスプレス(TX)沿線の物件価格の指標になっているのは守谷と研究学園なんですが、守谷の2LDKの物件が家賃8万円だったとしたら、みらい平で同等の物件は7.5万円のイメージです。みらい平の知名度と住みやすさが徐々に知られて、値上がり傾向が続いています。
住んで実感 子どもの進学や就職、自分の老後まで見据えて選んだ街
みらい平の各エリアについて教えてください。
みらい平は陽光台、富士見ヶ丘、紫峰ヶ丘の3つのエリアに分けることができるのですが、一番人気は駅に近い陽光台です。
陽光台、富士見ヶ丘、紫峰ヶ丘の3つのエリア
2015年に開校した陽光台小学校は木がふんだんに用いられた特徴的な外観で、建築やデザインの分野でも注目されています。校内は教室をドアや壁で仕切らない「ハーフオープン型」になっていて、学年を区切らない生徒同士の交流も積極的に行われています。そんな魅力に惹かれて陽光台小学校に子どもを通わせたいという親御さんもいるくらいです。
富士見ヶ丘と紫峰ヶ丘は同じく駅から少し離れた住宅街で、田んぼがそばにあったりと、より自然が豊かなエリアです。陽光台は売り物件がほとんどないですが、富士見ヶ丘と紫峰ヶ丘はときどき売り物件が出ています。
教室をドアや壁で仕切らない「ハーフオープン型」のユニークな設計
木がふんだんに用いられた特徴的な外観の陽光台小学校
- つくばで学ぶ「学校教育」 | 子育て教育 | 新つくば 茨城県つくばエクスプレス沿線移住情報サイト
- https://new-tsukuba.jp/study/school.html
前田さんが住んでいるのはどのエリアですか?
富士見ヶ丘です。 駅から徒歩25分くらいの場所ですね。
私は戸建てを買う以前からみらい平のマンションに住んでいましたが、みらい平はインフラも整っていて、つくばエクスプレス(TX)沿線の守谷寄りのエリアで群を抜いて住みやすいと感じていました。
駅から徒歩圏内にスーパー、ドラッグストア、100円均一のお店があって生活のすべてがまかなえるし、老後まで困ることなく住めそうだと感じています。
強いて言えばショッピングモールや飲食店など遊ぶ所が少ないかもしれないですが、住居は静かなところの方がいいと思っていたので、みらい平に住んで大満足です。
スーパー、ドラッグストア、100円均一などが入った駅前商業施設
みらい平では自家用車は必須ですか?
必ずしも必要ではないと思います。東京方面やつくば方面に電車で行って帰ってくることができるので、実際車を持たない人も最近増えています。
知り合いなどは電車に乗って柏の葉キャンパスの飲み屋に行ったりしていますし、つくばエクスプレス(TX)が便利なので、都内で遊んで帰ってくることもできますしね。そんな気軽さもあるからか、みらい平にはファミリーだけでなく単身の方も多く住んでいます。
まだ先の話ですが、子どもが将来東京に進学や就職したとしてもつくばエクスプレス(TX)で通いやすいですし、もしお金のかかる私立の学校に進学したとしても家から通ってもらえれば安く済むとも考えました。
待機児童なし 子育て世代にも安心
学校の話が出ましたが、教育関連施設の充実度はいかがですか?
まず、保育園や保育所は近年すごく増えて、みらい平だけで15前後の施設があります。
以前まではあった待機児童問題も解消されて、 街の発展に保育園の数が追いついてきました。引っ越してきたものの育児のために働きに出られないということもなくなったのでその辺りも住みやすさにつながっています。
小中学校も新設されて数も充分あるのですが、富士見ヶ丘小学校や陽光台小学校はマンモス校になっているので、学校の数はもう少し増えてほしいですね。
高校は子どもの選択次第ですが、茨城県内の高校にも行けるし、つくばエクスプレス(TX)を使って都内や柏(千葉)の高校に通うという選択肢もあります。どのようになるかわかりませんが選択肢がある環境だというのはいいですよね。
また個人的にみらい平の、近隣のつくばや研究学園ほど教育熱が高すぎない部分に魅力を感じています。
つくばみらい市立陽光台小学校
つくばみらい市立富士見ヶ丘小学校
災害にも強い 東日本大震災の時も止まらなかったライフライン
みらい平のメリットはほかにもありますか?
とくに印象に残っていることがひとつあります。
それは東日本大震災の時に、電気水道ガスのライフラインがほとんど止まらなかったことなんです。
茨城県内でも丸1日以上停電や断水が起きた所がたくさんあったにも関わらず、みらい平はほとんど被害がありませんでした。みらい平は高台で元々の地盤も緩くないことや、インフラが新しいことも理由なのか、災害への強さを実感しました。
街の文化的な側面で、伝統的なお祭りなどはありますか?
つくばみらい市には、あやつり人形と仕掛花火を結合させた「綱火」という約400年の歴史のある重要無形民俗文化財があって、毎年8月下旬に小張愛宕神社と高岡愛宕神社でそれぞれ奉納が行われます。
空中に張りめぐらせた綱を操作し、お囃子に合わせて人形を操る伝統芸能で、とても見ごたえがあります。
ほかには商工会が主催している「みらいフェスタ」というお祭りはステージショーを中心としたお祭りで、お笑い芸人の漫談やヒーローショー、ふわふわドーム、SL機関車や、プールでの水鉄砲合戦や出店も多数並ぶので毎年多くの人で賑わっています。
休日のレジャーも充実 散歩できる公園や個性的な個人店も多い
街での過ごしかたについても聞きたいのですが、みらい平だと休日はどこに出かけますか?
休日は守谷かつくばに行くことが多いです。
ショッピングセンターなら守谷は「イオンタウン守谷」、つくばなら「イーアスつくば」 。乳幼児用品なら守谷は「西松屋」、つくばなら「赤ちゃん本舗」など、選べるのがいいですね。車だと同じくらいの時間で行けますし。
守谷にはホームセンター、電気屋、映画館、洋服店、カー用品店などなんでも揃っていますし、休日に必要なものを買いに行くのにも困ることは無いです。
また、谷和原ICもあって高速道路も近いので、行動範囲をさらに広げて出かけやすいのもいいところです。
みらい平に住む人に聞くと、アウトドアで釣りをする人も多いです。
牛久沼や小貝川、少し足を伸ばして鬼怒川。子どもを連れて一緒に行っても楽しいでしょうね。
車を使わずに、近所だと公園にも良く行きます。
歩いて行ける範囲に小さい公園がたくさんあるので公園のはしごも楽しいです。
みらい平には14もの公園があるのですが、そのうち大きな公園が「みらいの森公園」「どんぐり公園」「みらい平さくら公園」です。「みらいの森公園」は4.2ヘクタールもの面積があって、大型複合遊具が設置されている緑の広場には多くのファミリーが訪れています。
みらい平駅からは少し距離がありますが「絹の台桜公園」も人気で春には桜が咲き誇るのでたくさんの方が足を運んでいます。
大きな滑り台は子どものお気に入りで、野外ステージやテニスコートもあります。
3つの大きい公園には駐車場もあるので車でも行きやすいです。
みらいの森公園
どんぐり公園
みらい平さくら公園
公園の充実度が街のゆとりを改めて感じさせますね。
公園が多いから散歩していても全然飽きないし、子どもも外遊びに積極的です。歩道も人が多くないので安全ですし、街の雰囲気もいいですね。
天気が悪い日などの子どもの遊び場には、「みらい平コミュニティセンター」もおすすめです。
センター内に図書館、児童館などがあり気軽に利用できますし、大人向けのサークル活動や講座も行われています。
ほかにもみらい平が面白いのは、チェーン店よりも個性的な個人店が多いところです。
「お米と暮らし」という店はさまざまなお米やお米からつくったぽんせんなど、お米の楽しさに特化した専門店ですし、自宅を店舗にして美容室をやっている人やパン屋にしている人などもいます。
そういった人たちが今後さらに増えていくと面白いですね。
みらい平コミュニティセンター
お米と暮らし
さまざまなお米が並ぶ、お米と暮らしの店内
「静かな環境で暮らして、出かけるときだけ街中へ」という志向の人にとって、つくばエクスプレス(TX)沿線でも随一の魅力を誇る、みらい平。物件価格もつくばや守谷に比べて手頃なのもうれしい。浮いた費用はさらに暮らしの充実度を高めることにも回せる。穴場的に語られるみらい平だが、物件価値は上昇してきているのも人気のつくばエクスプレス(TX)沿線ならでは。
賑わいのある街中に住みたい人にとっては少し物足りないかもしれないが、車があればショッピングにも行けるし、不便はない。志向や価値観にフィットすれば、かなり満足度の高い暮らしが望める街といえる。
磯木淳寛 (いそきあつひろ)
教育事業、地域ブランディング。地域のストーリーを題材にした商品開発にも取り組む。関係人口を育む、インタビューと執筆のワークショップ「LOCAL WRITE」主宰。