ステージには、茨城県TX沿線の魅力を知り尽くす3名が登場。
ファシリテーターを務めたのは、第7代・8代つくば観光大使で、現在も地域の魅力を精力的に発信し続けるフリーアナウンサーのちゃんみよさん。ゲストスピーカーには、2019年に都内から茨城県TX沿線へ移住した会社員の山川空さんと、2008年につくば市にUターンし、つくばと東京を拠点に活動する建築家の吉川直行さんをお迎えしました。
この日は、移住を考える方々の関心が高い「子育て環境」「都心への通勤」「住まい事情」をテーマに、実体験に基づいた率直な対話が繰り広げられ、多くの参加者が熱心に耳を傾けていました。そのトークの様子をお届けします。
【ゲストスピーカー】山川 空（やまかわ・そら）さん
2019年12月に東京からつくば市に移住。夫と2歳の娘との3人暮らし。株式会社オトバンク所属。週1〜2回、本郷三丁目にあるオフィスに出社し、残りはつくば市の自宅にてリモートワークを行っている。ソフトウェアエンジニアの夫はフルリモートでの勤務。本が好きなママ友と本にまつわる雑談ポッドキャスト「喫茶クロスロード」を配信中。
【ゲストスピーカー】吉川直行(きっかわ・なおゆき)さん
一級建築士。茨城県つくば市出身。同じく一級建築士の妻と高校生の娘2人の4人家族。大学進学を機に上京し、2005年に吉デザイン設計事務所を設立。2008年につくばに戻り、オフィスも南千住からつくばへ移転。2019年に東京オフィス、2021年にデンマークオフィス、2024年にスイスオフィスを開設し、活動の場を世界へ広げている。
【ファシリテーター】ちゃんみよさん
東京生まれ、茨城県牛久市育ち。牛久市を拠点にするインターネットテレビ局『ちゃんみよTV』を運営する「特定非営利活動法人ちゃんみよTV」代表。「うしくりーん作戦」「家族の日」などの地域交流イベントも企画。 地域に関りながら、ラヂオつくばへの出演、ミニコミ誌の発行、イベント事業、物販事業などの活動も行う。
ちゃんみよTV：http://chanmiyo.tv
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お二方は、茨城県TX沿線に移住を決めたとき、どんな印象をお持ちでしたか？
当初は何をするにも車が必要なイメージが強く、運転に慣れていなかった為、少し不安でした。でも、都内より道が広く運転しやすいので、今ではいろいろな場所に出かけるのが楽しみです。先週も家族で「笠間芸術の森公園」に行き、広大な自然の中で遊びました。都内に比べて遊び場が多いのが嬉しいですね。
私は高校時代をつくばで過ごしたので、この土地の良さをよく知っていました。東京まで1時間以内で行けて、身近に自然がたくさんあって、まち並みも新しい。将来、結婚して子どもが生まれたら、つくばで子育てをしたいと考えていたんです。
吉川さんはご結婚される前から「子育ては、つくばで」と決めていたんですね。実際に子育てをされて、どうでしたか？
高校生になる双子の娘がいますが、理想的な環境だと思います。茨城県TX沿線は研究者や医療関係者、大学教授が多く住んでいるため、親も子どもも教育への意識が高いんです。娘たちもクラスメイトから良い刺激を受けながら成長しています。こうした質の高い教育環境が整っていることも、Uターンの大きな理由でした。外国人研究者の方も多く、市内にはインターナショナルスクールがいくつかあり、小中学生から都内の有名校にTXで通っているお子さんも結構いらっしゃいます。
山川さんも頷いていらっしゃいますね。
専門性の高い方が多くいらっしゃるので、普段の会話の中にも知的な刺激がたくさんあります。みなさん「教育」というよりは、それぞれの専門分野の楽しさをシェアしてくれる感覚があり、子どもたちにも分かりやすく話してくださるので、とても新鮮で面白いです。
茨城県TX沿線には、「JAXA」をはじめ多くの研究施設がありますが、ご家族で訪れることはありますか？
子どもが小さい頃は、「JAXA」や「筑波実験植物園」、「地図と測量の科学館（ 国土地理院）」にも行きました。
「地図と測量の科学館」とは、どんな場所なんですか？
大きな地図の上に登って遊べるんです。つくばには宇宙から生物、地理まで、教科書に出てくるような場所がたくさんあって、好奇心を刺激されますね。
なるほど。普段から知的な話題に触れられる環境は、本当に貴重ですね。子どもたちも楽しみながら知識を吸収できそうです。教育面以外で、お子さまとの思い出の場所はありますか？
研究学園駅前にある大型ショッピングモール「イーアス」は、子ども連れにとってとても過ごしやすい場所です。イーアスだけでなく周辺のさまざまな施設でも、子どもたちがのびのびと遊んでいる姿がよく見受けられます。そんな光景を目にすると、きっと元気に成長していくんだろうなと感じますね。
のびのび遊べる場所が多いのも、親として嬉しいですよね。
ここからは、「東京への通勤」をテーマに伺っていきたいと思います。山川さんは、リモートワークと出社を組み合わせたハイブリッドワークをされていますよね？
そうです。週に3日は在宅で、残りの2日はTXで通勤しています。会社は本郷三丁目にあり、新御徒町駅で乗り換えています。
TXでの通勤は快適ですか？
はい、つくば駅からだと確実に座れますので、その間に本を読んだり、オーディオブックを聴いたりしてリラックスして過ごしています。
移住されたとき、つくばから東京までこれほど早く行けるとは想像していましたか？
正直、想像していなかったですね。意外と早くて驚きました。
茨城県というと「東京まで1～2時間かかる」というイメージを持たれる方が多いですが、茨城県TX沿線は違うんですね。
都心まで快速で45分です！ 早いですよね。それに、子育て支援の面でも温かく、妊娠中に通勤していた時も皆さん席を譲ってくれましたし、家まで車で送ってくれた方もいました。
え、本当に？！ 全然知らない人が？
そうなんですよ（笑）。お腹が大きくて大変そうに見えたらしく、「乗っていきなよ」と声をかけてくれて。
吉川さんも東京に行く便利さを感じていますか？
はい、私は研究学園駅に住んでいるのですが、大体座れますし、東京でお酒を飲んだ後も帰るのがラクなんです。あっという間に着きますから。
酔っ払って寝てしまっても、終点のつくば駅で必ず止まってくれるので安心ですよね。吉川さんは仕事で海外にもよく行かれるそうですが、茨城県TX沿線の便利さを感じることはありますか？
そうですね。圏央道を使うと車で成田空港まで1時間以内で行けます。海外出張が多い方も結構つくばに住んでいらっしゃって、理由は成田空港に行きやすいからという方もいらっしゃいます。
つくばセンターから成田・羽田空港までの直通バスもありますし、便利ですよね。
東京へのアクセスだけでなく、世界へのアクセスも良い「国際都市つくば」ならではの魅力ですね。
続いて、茨城県TX沿線の「住まい事情」についてお聞きしたいと思います。土地が豊富なつくばで、どのような住まいづくりが可能なのでしょうか。吉川さん、建築家として移住を考えている方にアドバイスはありますか？
茨城県TX沿線には都内や他県から移住してこられた方が多く住んでいることを、まず安心材料としてお伝えしたいですね。新しいコミュニティだからこそ、過度な付き合いに縛られることなく、プライバシーを大切にした暮らしが実現できます。心配なく移住していただけると思います。
都会的な距離感を保ちながら、豊かな自然を楽しめる環境なんですね。では、茨城県TX沿線で家を建てるメリットや、どんな住まいや暮らしが実現できるのか、教えていただけますか？
いちばんのメリットは、土地価格が東京の10分の1から半分以下ですので、広々とした敷地を手に入れやすいことです。私の近所には、他県から奥さまのご両親を呼び寄せて2世帯で暮らしている方が多くいらっしゃいます。3世代が同居できる大きな家を建てられるのも、このエリアならではの魅力だと思います。
つくばの自然を活かした家づくりをしている方も多いのでしょうか？
もちろんいらっしゃいます。家庭菜園を楽しむために庭を広めに取る方も多いです。茨城県TX沿線の新しい住宅地は多くが60坪以上の区画で、東京の2～3倍の広さが確保できます。これだけのスペースがあると、プライバシーを保ちながらBBQを楽しんだり、大人数で集まれる家も実現しやすいですね。
山川さんは家を建てる際に「これだけは欲しい！」と思ったものはありましたか？
2021年に家を建てた際、夫婦で在宅勤務をしているので、一人ずつ2.5畳の仕事部屋を確保しました。都内だと、土地の広さや価格的に難しかったかもしれませんが、つくばではそれが実現できました。
リモートワークの需要が高まっている中、そうした設計を求める方も多いんですね。吉川さん、仕事部屋や趣味を楽しむ空間について相談されることも多いですか？
確かに増えています。コロナ前は、旦那さんの書斎をつくることは多かったのですが、今は夫婦それぞれの小さな書斎が欲しいというご要望が増えました。
そうそう、キッチンの横の作業スペースではなく、独立した書斎が2つつくれますよね。
私の友人には、お料理教室やお花の教室を自宅で開いている方がいます。趣味や仕事のスペースを確保できるのは、つくばならではの贅沢ですね。
その通りです。私もパン屋併設住宅を設計したことがありますし、実は私も自宅の1階で妻とカフェを営んでいるんです。
設計事務所をやりながら、カフェも運営されているんですね。どんなお客さまが来店されるのでしょう？
お医者さんや研究者の方も多いですし、青山にあるジャズクラブ「ブルーノート東京」で働いている人もいらっしゃいます。都心では知り合えないような方と交流できるのが楽しいですね。
素敵ですね！ 山川さんは、ご自身の趣味やお子さんのために意識したスペースなどありますか？
わが家は庭を広めに取りました。子どもがまだ2歳なので、もう少し成長したら庭で遊ばせたいですね。それから、私が本が好きなので、ライブラリースペースをつくりました。そこに、子どもの本も一緒に並べられたらいいなって。
仕事用の書斎とは別に、自分だけのスペースがあるのは羨ましいです。
4台分のガレージつき住宅で、愛車と共に暮らしている方もいらっしゃいますよ。
東京では難しい夢が、茨城県TX沿線なら実現できるんですね。
それでは、参加者の皆様からの質問コーナーに移りましょう。お二人にご質問のある方はどうぞ。
4人家族で戸建てを検討していますが、予算の目安を教えていただけますか？
60坪ほどの土地価格は約1,500万～2,000万円、建物価格は仕様にもよりますが、だいたい4,000万円。トータルで6,000万円前後が一つの目安になるかと思います。
免許を持っていないのですが、やはり、つくばでの生活に車は必須でしょうか？
私の経験からお話ししますと、私も移住を機に免許を取得しました。都内と比べて本当に運転しやすい環境です。つくばにも教習所がありますので、ぜひチャレンジされることをお勧めします。
補足させていただきますと、TX沿線は計画的に開発されたまちですので、駅周辺に市役所、郵便局、警察署、消防署などがぎゅっと集約されていて、「イオンモール」「イーアス」「トナリエ」など大きなショッピングセンターも揃っているので、駅近であれば車なしでも十分生活できます。ただ、自然豊かな場所への外出やコストコでの買い物など、車があればより生活の幅が広がることは確かですね。
貴重なお話をありがとうございます。最後に山川さん、茨城県TX 沿線のおすすめスポットを教えていただけますか？
これからの季節は銀杏並木が素晴らしいです。特に、つくば駅前の中央公園は本当に綺麗ですよ。他にもたくさん素敵な場所がありますが、今日はそれを一押しスポットとしてお伝えしたいです。
これからのつくばは、本当に素敵な色に染まりますので、皆さまもぜひ、TXに乗ってつくばへお越しください。筑波山もとっても素敵ですよ！
子どもたちの知性や感性が育まれる教育環境、都会に劣らない快適な生活環境、そして、都会にはない広々とした豊かな自然環境。茨城県TX沿線のたくさんの魅力を物語るエピソードが満載の楽しいトークイベントとなりました。
茨城県TX沿線地域の魅力を発信する移住情報サイト「新！つくば」がGOOD LIFE フェア2024に出展しました。
「新しい街で新しい暮らしを始めてみませんか」をコンセプトに、茨城県TX沿線で暮らすメリットや住まい、商業・教育施設に関する情報を、多くの来場者にご紹介しました。ブースでは、映像の上映や移住に役立つ資料の配布を行い、地域の魅力を幅広くアピール。特別企画として、アンケートに答えていただいた方には「新！つくば」オリジナルノベルティをプレゼントしました。
「新！つくば」では、本イベントでの来場者の反応や質問を今後の移住促進施策に活かし、より充実した情報発信と支援体制の構築を目指していきます。今後も各種イベントや本ホームページ、SNSを通じて、茨城県TX沿線地域の魅力を積極的に発信していく予定です。
さらに、11月16日（土）には、茨城県TX沿線での暮らしを体験できる「茨城県つくばエクスプレス（TX）沿線移住」現地日帰りツアーを開催しました。後日、ツアーの様子もレポートとして公開予定ですので、ぜひご期待ください。
写真：内田麻美
