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2023/11/29
【特別インタビュー】世界的アスリート野口啓代さんに聞く、茨城県での軌跡と子育て
茨城県龍ケ崎市で生まれ、実家でスポーツクライミングのトレーニングを重ね、ワールドカップでは4度も年間総合優勝を果たした野口啓代さんに特別インタビュー。野口さんのこれまでの軌跡や、世界中の都市を訪れた一流アスリートから見た、茨城県の魅力や可能性、そして子育てや教育に関するお話を伺いました。
この記事の目次
野口 啓代(のぐち あきよ)氏
野口 啓代(のぐち あきよ)氏

茨城県龍ケ崎市生まれ。幼い頃にスポーツクライミングと出会い、ワールドカップでは4度の年間総合優勝を達成、東京2020オリンピックに出場を果たすなど、世界で活躍した日本女子クライミング界のパイオニア。2021年に現役を引退し、2023年には第一子となる女の子を出産。現在はクライミングを広める仕事をしながら、茨城県で子育てを行う。

スポーツクライミングと出会い、プロとして世界中の大会を転戦

茨城県龍ケ崎市で牧場を営む家庭の長女として生まれた野口さん。幼い頃から、自然の中を走り回ったり、木に登って遊んだりすることが好きだったそう。

「スポーツクライミングに出会ったのは小学5年生のときで、家族で訪れたグアムのゲームセンターのクライミングウォールで壁を登る経験をしました。初めてのスポーツクライミングがとても楽しくて、帰国後、父が東京にあるクライミングジムを探してくれたんです。最初は父と妹と遊んでいる感覚でしたが、ジムのキッズクラスに毎週通うようになり、徐々に大会にも出場するようになりました。当時は競技人口が少なかったこともあり、小学6年生の頃に全日本ユースの大会で優勝できるまでになりました」

 

野口さんに転機が訪れたのは中学1年生の頃。なんとお父さまが牧場の敷地にあった牛舎を改築し、クライミングウォールを自力で建ててくれたのだとか。

「実家から1番近いクライミングジムでも片道30分かけて行かなければならなかったので、それならばと建ててくれたんだと思います。父は『自分のためだよ』なんて言っていましたが、しばらくして怪我をしてしまったので、私と妹の専用練習場になりましたね」

こうして野口さんは実家のクライミングウォールで練習を重ね、高校生になるとシニアの国際大会にも出場するように。その後、大学1年生の7月に出場したワールドカップで初優勝を遂げたことで、当時はほとんどいなかったスポーツクライミングのプロ選手になることを決意。大学を辞め、オンシーズンには世界中の都市で開催される大会に転戦する日々を送ります。

「プロになった頃に茨城県を離れ、神奈川県や千葉県などの、近くにクライミングジムのある街へと引っ越しました。大会に出場するため、アメリカやヨーロッパ、ロシア、アジアなどの都市を訪れましたが、当時すごく感じていたのが、日本は本当にご飯が美味しいということ。茨城県は栗やお芋が有名で私も大好きなんですが、その栗やお芋を使ったモンブランやスイートポテトが恋しくなることもありましたね(笑)」

 

原点である実家のクライミングウォールで心身を磨き上げ、世界の頂きへ

毎週のように海外の都市を訪れるという肉体的にも精神的にもハードな日々を送るなかで、野口さんにとって特別な存在だったというのが茨城にある実家と家族でした。

「引っ越したあとも、茨城の実家にはよく帰って来ていました。大会前には父が建てたクライミングウォールで自分の課題を練習したり、オフシーズンにはレベルアップのための練習をしたり。こうした技術面はもちろん、1人で心を落ち着かせて自分の気持ちと向き合うなど、メンタルを整えるという意味でも実家のクライミングウォールは大切な場所でした」

スポーツクライミングの世界では、トップ選手でも街のクライミングジムでトレーニングをするのが一般的で、専用のクライミングウォールがあるのは大きなアドバンテージになったといいます。ちなみに、野口さんの技術向上にあわせて、お父さまがクライミングウォールの増築を行い、なんと野口さんの実家で日本代表の練習会が開かれることもあったのだとか。

「実家に帰ったとき、練習以外の時間は家族とのんびりしたり、ご飯を食べに行ったりと、リラックスして過ごすことが多かったです。それから、スポーツクライミング界で天才少女と呼ばれ、現役で活躍する森秋彩(もり あい)選手はつくば市出身なので、つくばまで車で行って一緒にご飯を食べたり、龍ケ崎に来てくれたりしたこともあります。茨城にはおいしいレストランがたくさんあるので、お互いにおすすめのお店をチェックして紹介しあうことも多いです。ただ、練習と大会の毎日だったので、正直、現役中は実家以外での茨城県内の思い出ってあんまり多くないんです(笑)」

 

野口さんは、実家でも充実したトレーニングを重ね、ジャパンカップ9連覇(優勝通算11回)、ワールドカップ優勝21回、年間総合優勝4回という華々しい結果を残します。そして、2021年東京2020オリンピックを最後に、32歳で引退を決意しました。

引退し、子どもを持つことで見えてきた茨城県の魅力

引退後、野口さんは2021年にスポーツクライミングの男子日本代表である楢﨑智亜選手と結婚。翌年には龍ケ崎市に家を建て、約14年ぶりに茨城県に戻ることに。

「2023年5月に女の子が生まれたのですが、私自身が豊かな自然があり、都会へのアクセスもいい“少し田舎”のエリアで育ったので、子どもも同じ環境で育てたいと思い、茨城県に戻ってきました。日常的な買い物は住まいのある龍ケ崎でできますし、特別なものを買うときや友人とご飯を食べるときには、つくばエリアのたとえばイーアスつくばなどにも車ですぐに行けます。他にもつくばにはイオンもコストコもあるので、日用品や食品の買い物に困るということはないですね。また、都内にも電車1本で出られるので、洋服を買いたいときでもすぐに都内まで足を運べるところに住みやすさや便利さを感じています。今ではリモートワークができ、住む場所を選ばない時代になってきているので、働き方によっては、お子さんができたタイミングでUターンや移住を考えるということも素晴らしい選択肢なんじゃないかなと感じますね」

最近では、「豊かな自然が残りながらも、暮らしていくのに十分な都市機能を備え、都心へのアクセスもよく、地価も高騰していないため一軒家を建てやすい」という魅力から、いわゆる“トカイナカ”という言葉が広がりを見せていますが、野口さんもまさに“トカイナカ”で暮らす恩恵を享受しているとのこと。

 

お子さまができた現在、野口さんには、アスリートとして海外を飛び回っていた現役時代には気づかなかった“子育てをしやすいまち”の姿も見えてきたといいます。

「現役中は、例えば健康診断はアスリートが通うスポーツ科学センターなどで行っていたので、こんなに身近に病院や小児科があるなんて知りませんでした。保育園や幼稚園もたくさんあり、見学会に行くとファミリー層がとても多いことにも気づかされて、子育てをしながら初めて見えてくる茨城の魅力がたくさんありました。競技のこと以外はまだまだ知らないことだらけなので、子育てを通して日々学んでいます」

自分の好きなことを見つけ、邁進することができる環境

少し先の話にはなりますが、野口さんは今後お子さまが進む学校などについても少しずつ情報を集めているのだそう。

「都内だと、屋外の遊具や校庭のない幼稚園や保育園が多い一方、茨城県のエリアにある園には、園庭だけでなく園内に畑があり、お芋や野菜を育てて収穫ができる場所だったり、園の近くでイチゴ狩りやリンゴ狩りなどもできたりする場所もあるみたいです。自身の経験からも、小さいうちに自然と触れ合うのは大切なことだと思っているので、そういった環境が整っていることは子育てをしていくうえでとてもありがたいですし、都会にはない茨城県の魅力だと思っています。また、つくば市は日本でも有数の教育に力を入れている街ですし、インターナショナルスクールが新設されるといった話も聞きます。教育という面で茨城県はとても良い環境が整備されていると思いますね。まだ気が早いかな(笑)」

最後に、野口さんの子育てや教育に関する考え方をうかがってみると、茨城県だからこそ叶う子育ての形がありました。

「私は、子どもの頃から両親にあれをやりなさいと言われたり、やりたいことを反対されたりしたことが一切ないんです。親戚にアスリートもいませんし、周囲にスポーツクライミングをやっている人もいませんでした。そんな中でも両親は、私が好きで、やりたいと思ったことをすごく応援してくれたんです。私は好きなことだからこそ、結果を残せたと感じているので、子どもにはどんなことでもいいから自分の好きなことを見つけて欲しいなと思っていますし、幼いうちからいろいろなことに触れられる環境が茨城県には整っていると感じています。そして、先ほども言ったように、茨城県には豊かな自然があり、教育機関も充実しています。一方で都内にもTX(つくばエクスプレス)や常磐線で1本で出ることができますし、成田空港までも龍ケ崎市からは約40分と、日本の中心地やグローバルへのアクセスが非常に良い立地なんです。自然を感じながら子育てや教育に力をいれつつ、いろいろなことに挑戦できる選択肢がそろっていますから、子どもの将来の可能性を広げるのにはぴったりの場所だと確信しています」

 

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