宗健(そうたけし)
大東建託株式会社 賃貸未来研究所 フェロー。2023年4月より麗澤大学教授。
大東建託株式会社の賃貸未来研究所が調査している「街の住みここち&住みたい街ランキング調査」では、守谷市・つくば市が各種ランキングで高い評価を獲得。具体的にどのような部分に評価が得られているのか、同研究所のフェロー・宗健(そう たけし)さんに聞きました。

\この方に聞きました/

「住みここち」と「住みたい街」で高評価の守谷市・つくば市
「街の住みここちランキング」と「住みたい街ランキング」は、似ているようで少し見ているところが違います。
まず「街の住みここちランキング」は、実際にその街に住んでいる人の声をもとにしたものです。毎日の買い物は便利か、通勤や通学はしやすいか、街は静かで安心して暮らせるか―。そんな日々の暮らしや住みここちが、住んでいる人の満足度となっています。
一方、「住みたい街ランキング」は「これから住んでみたい」と思う街を選ぶランキングで、街のイメージや憧れも反映されやすいのが特徴です。
守谷市は、実際に暮らしている人が「住みやすい」と感じている街。つくば市は、「これから住んでみたい」と思う人に選ばれている街です。同じ茨城県つくばエクスプレス(以下TX)沿線でも、ランキングから見えてくる魅力は少しずつ違うようです。
【守谷市】
いい部屋ネット 街の住みここちランキング2026
<茨城県版>8年連続 1位
※北関東版でも8年連続1位
【つくば市】
いい部屋ネット 住みたい街ランキング2026
<茨城県版>8年連続 1位
守谷市が8年連続で「住みここち」1位に選ばれる理由
その大きな理由は、TXによる都心アクセスの良さと、コンパクトにまとまった街の暮らしやすさにあります。守谷駅から秋葉原まで始発で最短32分と、都内への通勤・通学に便利なエリアです。
また、首都圏からの移住者が多く、所得や教育水準が比較的高い層が集まっていることも、安定した評価につながっていると見られます。都心寄りでコンパクトに暮らせる点が、守谷市ならではの強みと言えます。

以下は居住者が回答したその街に対する満足コメント、おすすめスポットから見えてきたポイントです。
① 買い物も外食も便利な生活環境
守谷市には「イオンタウン守谷」や「ブランチ守谷」などの商業施設がそろっており、日常の買い物やちょっとした用事を一カ所で済ませやすい状況が整っています。また、守谷駅周辺では朝市やイベントが定期的に開かれていて、買い物のついでに立ち寄れる外出先としても活用しやすいのが特徴です。さらに、チェーン店に加えて個人経営の飲食店も多く、その日の気分に合わせて外食を楽しみやすい環境といえます。
② 公園や自然が多く、親子で過ごしやすい
守谷市には「守谷城址公園」や「四季の里公園」、「やまゆり公園」など公園が多く、子どもが日常的に遊ぶ場所に困らない条件が整っています。また、利根川の河川敷や野鳥の道のように散歩や自然観察が楽しめる場所もあり、普段の生活の中で気軽に外遊びやリフレッシュがしやすいのも主なポイントです。
③ 新しく住む人もなじみやすい、親しみやすさ
守谷市には、首都圏から移住して地域に定着した人や、近年新たに暮らし始めた人も多く、外から来た人でも自然になじみやすい雰囲気があります。同世代のファミリー世帯も多く、子どもをきっかけにしたつながりが生まれやすいのも特色です。

つくば市が8年連続で「住みたい街」1位に選ばれる理由
つくば市が住みたい街に選ばれる背景には、研究機関や大学が集積する環境があります。市内には研究施設や教育機関が多く、子どもが科学や自然に触れられる状況が身近に整っている点も、つくば市ならではの特徴です。
公園や緑地も多く、自然と隣り合わせで暮らせる点も魅力の一つです。TXを利用すれば、秋葉原まで快速で約45分。都心への通勤・通学や週末の外出にも便利で、車と電車を生活に合わせて使い分けやすい環境が整っています。都心へ通勤する人に加え、市内で働く人など、多様な暮らし方が選ばれていることも、つくば市らしい住みやすさにつながっています。

以下は、住みたい街ランキングのアンケートで寄せられた、つくば市に関心を持つ人々の声から見えてきた魅力です。
① 研究学園都市ならではの学びの環境
つくば市は研究所や大学が身近にあり、研究所の一般公開やつくばフェスティバルなどのイベントを通じて、子どもの頃から科学や技術に触れられる機会が多くあります。また、図書館や博物館といった学びの場も充実しています。研究者や教育関係者、学生が多く集まる地域でもあるため、街全体に学びを大切にする雰囲気があり、子どもにとっても自然と刺激を受けやすい環境です。
② 商業施設が充実し、日常生活に便利
「イーアスつくば」や「イオンモールつくば」、「コストコつくば倉庫店」といった大型商業施設がそろっており、日々の買い物環境が整っています。車を利用して効率よく、食料品や日用品、衣料品、まとめ買いなど、目的に応じて立ち寄る施設を選びやすく、暮らしの利便性につながっています。また、筑波大学周辺には学生向けの飲食店やカフェなど、価格帯やジャンルが幅広く、外食を楽しみやすい状況となっています。
③ 日常も休日も、自然の中で伸び伸び過ごせる
規模の大きな公園に加え、住宅地の中にも小さな公園が多く、子どもが普段から外で遊べる場が整っています。さらに、「筑波山」やサイクリングロード、「豊里ゆかりの森」や「フォンテーヌの森」のようにBBQや外遊びができる場所もあり、休日には家族で気軽に自然の中で過ごすことができます。

守谷市とつくば市、どちらも子育て世帯にうれしい街
守谷市は、都心への通勤・通学を軸に発展してきたベッドタウンとして、交通や買い物の利便性を身近に感じやすい街です。一方のつくば市は、研究学園都市として整備され、研究機関や大学、豊かな自然に囲まれながら、教育や子育てを含めた多様な暮らしを描きやすい街といえます。
同じ茨城県TX沿線でも、守谷市は都心との近さや日常の利便性を重視する人に、つくば市はゆとりある住環境や教育・自然との近さを大切にしたい人に、それぞれ選ばれています。
これから住む街を考えるときは、通勤や買い物の便利さだけでなく、家族がどんな時間を過ごしたいかを思い描くことが大切です。都心へのアクセスと暮らしやすさを備え、それぞれ異なる魅力を持つ守谷市とつくば市は、これからの暮らしを前向きに描きたい家族にとって、有力な選択肢となるでしょう。

